ノーベル文学賞なんていらない

カズオ・イシグロのノーベル賞受賞に関して以下の記事を読みました。

カズオ・イシグロの「信頼できない語り手」とは

この記事の中で描かれているようにノーベル文学賞が「最も優れた小説」に与えられるのでもなく「最も優れた作家」に与えられるのでもないとしたら、スウェーデン学士院は世界に向けて誤解を生んでいることで謝罪すべきだと思いますよね。
ネットで「謝罪を要求する」なんて「汝罪なき者が石もて打て」を信条とする自分としては使いたくなかった言葉ですが、事実サプライズが受賞者選定に一番重要な事項だと考えているのだとしたら、これは本当に謝るべき事例ではないかと思いますね。
サプライズを心がけて選んでいるなんてことは、もうそれは文学賞を選考委員のおもちゃにしているとしか思えませんし、全世界の人、特に候補となる文学者たちを愚弄していると思います。
(仮に罪の意識があっても今更謝らないでしょうけど。(笑))

そもそもこんな人々を悩ませるノーベル文学賞なんていりませんよね。三島由紀夫もトルストイも受賞していない、首を傾げるような受賞者もいるノーベル文学賞なんて話題性優先の芥川賞と同様に尊敬はしていませんが、世界的な名誉であり、幼少期から日本に住んで日本国籍の日本語話者(流暢に)が受賞したら日本人として名誉と感じるので、まあできれば受賞して欲しい訳です。
以前も書きましたが、僕は初期限定村上春樹ファン(この言い方が相応しい)なので村上春樹が受賞したら良いとは思いますが、こだわっている訳ではありません。ほぼ英国人である人が受賞するよりも外国の血筋でもこの条件の作家が受賞する方が嬉しいです。しかし、他に受賞しそうな人がいませんよね。
中上健次が生きていればなあ、とも思いますが、英語訳の多さも含めて現在は村上春樹がダントツで他はほぼ可能性がないとしか思えません。
今回日系の人が受賞したことで、狭義の日本人は今後10年以上受賞はないのではないかと思いますが(完全に逆のパターンなら0ではないかもしれませんね。日本国籍で日本在住の日本語話者である外国の血の作家。存在するかどうか知りませんが)、それでもいずれ村上春樹が受賞すると思っている人が痛々しく感じます。

ところで三島由紀夫は川端康成を推薦してから、今回川端康成が獲ったら次は数年後に大江健三郎で自分はもうないと述懐したらしいですが、数字を見つけられなかったとはいえ、今年のカズオ・イシグロの掛け率はかなり低かったでしょうから、イギリスのブックメーカーは受賞者を聞いて慌てたでしょうね。(笑)

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